1971年(昭和46年)9月25日、1970年(昭和45年)11月25日に割腹自殺をしてなくなった作家、三島由紀夫の遺骨が、東京府中市の多摩霊園から骨壷ごと盗まれる事件が起こった。その2ヶ月後、同墓地内の数メートル離れた土中から発見され、遺族に返された。
『三島由紀夫の遺骨盗まる』~多磨霊園 狂信者の犯行か~ S45・9・25
昨年11月陸上自衛隊東部方面総監部に乗り込み、割腹自殺した作家の三島由紀夫(本名、平岡公威)の遺骨が、 東京・府中市の多磨霊園にある墓から骨ツボごと盗まれたことがわかり、府中署は25日墳墓発掘、遺骨領特得の疑いで捜査を始めた。 三島夫人の平岡瑶子(34)が墓参にきて、墓をいじった形跡があるのを発見、同霊園管理事務所長らに調査を頼んでいたもので、 府中署は25日朝5時半から墓を開いて実況検分した結果、遺骨が消えているのを確認した。 同署は熱狂的な三島崇拝者が遺骨を持ち去ったとの見方を強めているが、盗まれた目的などはわからず、 今のところ手がかりはないという。
『帰ってきた三島の遺骨』~墓から39mの土中に~ S45・12・6
非番の捜査官「もしや」の努力実る。さる9月、東京・府中市の多磨霊園から何者かに盗まれ、 ミステリーとして注目されていた作家三島由紀夫の遺骨は、5日午後、三島由紀夫の墓から約40m離れた盛土の中から、 およそ2ヶ月半ぶりに発見された。盗んだ犯人が自発的に返したものと、捜査当局は見ているが、 その背後関係ははっきりせず、「三島遺骨事件」は依然謎に包まれている。
<昭和46年9月25日・12月6日の盗難事件を伝える読売新聞から抜粋>
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