1945年9月20日、教科書の墨塗りから始まった日です。
文部省はこの日に次官通牒「終戦ニ伴フ教科用図書取扱方ニ関スル件」を出し、戦前的な事柄が書かれていた教材の全部又は部分の削除を指示し、教科書の墨塗りが行われました。
当時はGHQにあがなうことができない状況でしたので、腑に落ちない、何とも情けない作業であったことでしょう。
どんな民族や国にもそれぞれの歴史や伝統があって、その中で人々の価値観が形成されていきます。
当時はGHQによる情報や思想の統制が敷かれて、教科書だけではなく、放送や新聞、個人の手紙までが検閲の対象にされました。何かにつけて自由を謳うアメリカですが、敗戦国の人々の自由はなかったんですね。
戦後60年以上がたって、多くの日本人がこの体制の中で、元々あったのとは違う価値観をなんとなく受け入れているのかもしれません。そしてそれに疑問も持たないで生きている。
戦争に負けることは、その時に多くの人の命が失われることだけではなく、後世の人々の価値観まで変えてしまうんですね。
今日はそんな事を考えました。
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